Geo Index

学習は拒否し検索は通すrobots.txt設計

著者: Geo Index 編集部 更新日: 2026/8/23 約6分で読めます 閲覧数: 42
目次

AIボットは一括ブロックでよいのか

AIボットの一括ブロックは、引用や可視性を狙う事業サイトには不利に働きます。学習クローラーだけ拒否し、検索とユーザー取得のボットは通す、という分け方が定石になりつつあります。

この移行は実データにも表れています。Hostingerが667億件のボットリクエストを分析したところ、OpenAIの検索クローラーが到達するサイトの割合は4.7%から55%超へ拡大し、学習クローラーは84%から12%へ縮小しました(Search Engine Journal, 2026)。サイト運営者が「学習は断るが検索には載りたい」という制御へ動いていることを、この数字は表しているといえるでしょう。

なぜ分けて制御できるのか

主要各社がクローラーを目的別に分け、robots.txtで個別に許可・拒否できるようにしているからです。学習用を止めても検索引用には影響しませんが、検索用を止めるとそのAIの検索回答からは消えてしまいます。

OpenAIはGPTBot(学習)、OAI-SearchBot(検索索引)、ChatGPT-User(ユーザー操作)を独立制御でき、OAI-SearchBotを拒否するとChatGPT検索の回答に出なくなります(OpenAI公式, 2026)。Anthropicも2026年2月にClaudeBot(学習)、Claude-User(ユーザー取得)、Claude-SearchBot(検索品質向上)の3ボット体制を公式化しました。Claude-SearchBotを止めると検索結果での可視性と正確性が下がりうると明記しています(Anthropic公式)。一方Googleでは、学習制御のGoogle-Extendedを拒否しても検索順位への影響はありません(Google検索セントラル)。

設定例

学習クローラーを拒否し、検索・ユーザー取得ボットを許可する基本形は以下のとおりです。各UA名は変わることがあるので、公式ドキュメントで都度確認してください。

# 学習クローラーを拒否(知的財産・収益保護を重視する場合)
User-agent: GPTBot
Disallow: /
User-agent: ClaudeBot
Disallow: /
User-agent: Google-Extended
Disallow: /
User-agent: CCBot
Disallow: /

# AI検索・ユーザー取得は許可(被引用・可視性のため)
User-agent: OAI-SearchBot
Allow: /
User-agent: ChatGPT-User
Allow: /
User-agent: Claude-SearchBot
Allow: /
User-agent: Claude-User
Allow: /
User-agent: PerplexityBot
Allow: /

つまずきやすい点

いちばんの失敗は、学習を断るつもりで検索ボットまで巻き込んでしまうことです。OAI-SearchBotやClaude-SearchBotを誤って拒否すると、その検索回答からは消えてしまいます。

SaaSや製品サイトでは「全部許可」も合理的な選択になります。学習に載るほどブランドが正しく表現されやすいためで、学習拒否はあくまで知的財産や収益保護を優先する場合の選択にすぎません。また、Anthropicはrobots.txtを尊重しIPレンジを非公開にしているため、IPでのブロックはかえって逆効果になります。robots.txtで素直に制御するのが正解でしょう。

設定後に意図せず遮断していないかはAIクローラーの誤ブロックを防ぐ、各ボットの役割整理はrobots.txtでAIクローラーを制御する方法、学習トークン単体の話はGoogle-Extendedとはで扱っています。

参考文献